一昔前まで、更年期障害は女性特有の現象と考えられていました。 しかし、男性ホルモンである“テストステロン”の量や感受性が低下することで、様々な症状が出現することが分かり、治療すべき状態であることが徐々に認知されてきました。それらの症状症候群を総じて「加齢性腺機能低下症:LOH」と呼び、いわゆる男性更年期障害として取り扱うようになった背景があります。“テストステロン”は全身に作用し、身体機能や性機能を正常に保つ働きがあるほか、判断力や理解力などの認知能力を維持する役割があります。また、近年の医学研究により、メタボリックシンドロームや糖尿病にも関与している可能性が指摘されています。 一般的に “テストステロン”は40歳以降に低下してくるため、比較的若年(65歳以下)であっても、専門的に調べないと男性更年期障害の可能性は否定できません。症状やその程度は、女性と同様に個人差が大きいため、気になる症状がある場合には、早めに受診されることをおすすめします。特に60代以降の男性の場合、時代背景的に、男性更年期障害といった概念はなく、長らく精神論で片付けられてきた背景があるため、自覚症状を軽視する傾向があり注意が必要です。時に、ご家族が気づいて連れてこられるケースもあり、悪循環に陥ってしまう前にお気軽にお問い合わせください。
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