メンズヘルス
メンズヘルス
男性ホルモンである“テストステロン”には男性の身体、精神、性機能を元気にする多くの作用があり、生活習慣病や骨密度などにも影響があることが、近年分かってきました。体内のテストステロンの量や感受性の低下は、加齢に伴う男性のさまざまな症状と密接に関係しており、いわゆる男性更年期障害の一因として認知されてきています。しかし、実際に対応している窓口は少なく、未だに加齢や精神論に紐付けて苦しんでいる方が多いというのが現状です。
当院では、男性特有の悩みを医学的に判断し、解決の糸口を見つけるため“メンズヘルス”に対して診療を行います。
ED(勃起障害)とは、「勃起機能の低下」を意味する英語(Erectile Dysfunction)の略です。専門的には「満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られない、または維持できない状態が持続または再発すること」と定義されています。つまり、勃起が起こらないケースはもちろんのこと、硬さが不十分、勃起状態が維持できないなど、満足な性交が行えるだけの勃起が得られない状態は、いずれもED(勃起障害)の診断となります。
このような症状は治療対象となります。
勃起とは性的刺激が脳に伝わり性的興奮を引き起こすことで、海綿体と呼ばれるスポンジ状の組織に血液が充満し、陰茎が大きく硬くなる現象をいいます。EDは、その原因によって4つのタイプに分けられます。
日常生活のストレスやプレッシャー、トラウマなどが原因で勃起できない状態です。比較的若い方に多くみられ、疲労などの身体的な衰弱を起因としても起こりえます。精神的な要因を取り除き、心身の状態を改善することが治療となります。そのため、パートナーとの会話や雰囲気作りが、治療効果に関わることも少なくありません。軽症であれば、数回のED治療薬を用いた性交渉を経て、自信を取り戻される方も多くいらっしゃいます。
生活習慣病(糖尿病、高血圧、脂質異常症など)や加齢などによる神経や血管の異常が原因で勃起できない状態です。また、脊髄損傷に伴う神経障害や腹部手術後のEDもここに該当することが多いです。中年以降の方に多くみられます。原因となっている病気や生活習慣を見直し、治療していくことが重要ですが、ED治療薬を継続的に内服することでベースとなる血流を良くし、症状が改善することも期待できます。
心因性の要因と器質性の要因が組み合わさることが原因で勃起できない状態です。一般的には一度に心因性と器質性の両方の要因を抱えるのではなく、器質性EDから心因性EDを合併することが多いとされています。
抗うつ薬や抗精神病薬、降圧薬など、薬の副作用が原因で勃起できない状態です。EDとなった時期が薬の内服時期と重複していないかなど確認し、場合によっては、処方された医師と相談の上、内服の中止、減量、変更について相談する必要もあり得ます。
まずは原因の除去が重要です。心当たりはないでしょうか?
ご自身の持病(糖尿病など)はどうか、最近開始された内服薬などがないか確認してみてください。
そして、心理的にEDになってしまうような状況はないでしょうか?
クリニックに来られるED患者さんの大半は心因性です。
よくある一例として、挙児希望を目的とした性行為に対するプレッシャーがあります。こういう状況の性行為は、排卵などの時間的な制約があるため、男性側は、『勃起しなければいけない』、『射精しなければいけない』、『中折れしたらどうしよう』と…大きな心理的プレッシャーを抱えていることが多いです。まず、男性も女性も知っておくべきことは、男性はとてもデリケートであるということです。この認識が男女ともにずれていることが多く、悪循環に陥ってしまうことが多いのです。パートナーにお互いの問題として認識してもらえるだけでも治療としては大きな前進となります。
医学的には、薬物治療が中心となります。持病や内服薬、全身状態などの確認を行った上でお薬を処方します。ED治療薬が健康を害する可能性がある場合には、処方できない可能性もありますので、まずはご相談ください。
シルデナフィル50mg |
バルデナフィル10mg/20mg |
タダラフィル10mg/20mg |
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服用タイミング | 30分〜1時間前 | 15分〜30分前 | 2〜3時間前 |
作用時間 | 3〜5時間 | 10mg:4〜5時間 20mg:8〜10時間 |
10mg:20〜24時間 20mg:30〜36時間 |
強度 | 強め | より強め | やや強め |
食事の影響 | 受けやすい ※空腹時に服用する必要がある |
やや受けやすい ※空腹時の服用が望ましい |
受けにくい |
特徴 | 比較的安価で即効性が高く、 キレの良さが特徴 |
他と比較して効果が強く、 即効性が高いのが特徴 |
比較的マイルドで 持続時間が長いのが特徴 食事の影響を受けにくいため 食後の服用も可能です。 |
価格 | 900円/錠 | 10mg:1,400円/錠 20mg:1,600円/錠 |
10mg:1,200円/錠 20mg:1,400円/錠 |
上記の薬剤費に加えて診察料を別途頂戴いたします。
初診時:3,000円 再診時:1,000円
※価格は全て税込です。
AGAとはAndrogenetic Alopeciaの略で、男性ホルモンに関連した脱毛症、つまり男性型脱毛症のことをいいます。早い人では10~20代で発症することもあり、加齢とともに増加します。放置すると薄毛が進行し目立つようになるため早めにケアを開始することが重要です。気になる症状があればお気軽にご相談ください。
額の生え際と頭頂部の髪の毛が、どちらか一方もしくは両方から徐々に薄くなってきます。進行すると徐々にその範囲が広がり、前頭部から頭頂部にかけて髪の毛がない状態になります。
通常髪の毛は伸び続けるわけではなく、髪の毛が伸びる成長期、髪の毛の成長が遅くなる退行期、髪の毛の成長が完全に止まる休止期を繰り返す周期があり、これをヘアサイクルと呼びます。 AGAの場合、ジヒドロテストステロンという男性ホルモンがヘアサイクルの成長期を短縮させるため、髪の毛が十分に成長せずに細くて短い髪の毛が増えることで薄毛が進行します。ヘアサイクルの異常は、生活習慣の乱れやストレスなどによっても引き起こされます。
ヘアサイクル異常の原因となるジヒドロテストステロンの生成を抑制する内服薬や、頭皮に塗ることで直接発毛を促す外用薬があります。
内服薬による治療はヘアサイクルの成長期の短縮を改善させ、結果として太く健康な髪の毛を増やすことを目的とするため、効果を認めるまで少なくとも半年程度を要します。効果を認めた後も継続的に内服を続けることが重要です。副作用として、性欲の減退、ED(勃起障害)、肝機能障害などがあります。また、前立腺がんの指標としてよく使われているPSA(前立腺特異抗原)の値が低下することがあるため、測定結果の解釈には注意が必要です。
外用薬による治療は毛包と呼ばれる髪の毛を産生する部分に直接作用し、発毛を促します。内服薬とは異なった働きを持つ薬ですので、併用により高い効果を得ることが期待できます。副作用として、かゆみやアレルギーなどがありますが性欲減退などの副作用はほとんどないとされています。
また、内服薬、外用薬ともに、治療初期に一時的な脱毛を認めることがあり、初期脱毛と呼ばれます。治療効果が順調に現れ、ヘアサイクルが正常化していることの証拠ですのでご心配は不要です。脱毛が増え、薄毛が進行することで不安になる方も多くおられますが、通常1~2ヶ月で終わるため、継続して治療することが重要です。
価格(1ヶ月分) | |
フィナステリド(1mg) | 6,000円 |
デュタステリド | 6,000円 |
上記の薬剤費に加えて診察料を別途頂戴いたします。
初診時:3,000円 再診時:1,000円
※価格は全て税込です。